Jason Becker / Perpetual Burn

ジェイソン・ベッカー / パーペチュアル・バーン

Jason Becker(Perpetual Burn)
ヨーヨーしながらギターが弾ける男…もとい漢!
Track List
1.Altitudes
2.Perpetual Burn
3.Mabel's Fatal Fable
4.Air
5.Temple of the Absurd
6.Eleven Blue Egyptians
7.Dweller in the Cellar
8.Opus Pocus

現在も難病ALSとの闘病しながら創作活動を続けるギタリスト、ジェイソン・ベッカーの1988年リリースの1stソロアルバムです。

今や日本在住で外国人タレントと化しているマーティ・フリードマンとのツインギターメタルバンドCacophonyの「Speed Metal Symphony」をリリース後、制作されたアルバムです。この時ジェイソンはまだ19才くらいという若さ!

クラシックに入れ込んでいたという彼のプレイは確かに当時隆盛を極めていた所謂ネオクラシカルメタル的なスタイルですが、近代のクラシックまで取り入れているのが彼の凄いところです。

不協和音を取り入れたり、マーティから教わったであろう東洋的な旋律、変拍子やアヴァンギャルドな楽曲構成など、信じ難い技巧を駆使しながら「日向君の強引なドリブル」ばりに駆け抜けていく圧巻のアルバムです。


濃い。とにかく濃い。


僕としては何というか売れてやろうという邪な気持ちが全く感じられず、純粋に自分のアイディアをただただ表現したらこうなったというようなアルバムに感じられます。ギタープレイ的にはこれだけ弾けますというアピールは多分に含まれているけれども…。

そして、ギター的には速弾きやスウィープ奏法がタッピングが凄いだのというのは勿論ありますが(そしてその速いパッセージを休符もなく一定のテンポをキープしつつ、長く弾くことのできるスキルも驚異的!)、とても録音当時10代だったとは思えぬ貫禄のあるヴィブラートに驚きを禁じ得ません。

1・Altitudesのオープニングからマーティかウリ・ジョン・ロートかと言わんばかりに扇情力のある泣きの旋律とヴィブラート。東洋風の旋律とクラシカルなセクションが混在する濃密な一曲目で早くも聴いているこちら側がクタクタになります。

アルバムタイトル曲の2・Perpetual Burnは、アルバム中ではまだ比較的シンプルな曲のように感じられますが、ネオクラシカルメタルというだけでは括れない構成美とイングヴェイやそのフォロワーからの借り物ではない独自の音型によるスウィープアルペジオ、後半のアップテンポで飛翔感のある旋律が印象的。

3・Mabel's Fatal Fableはスティーヴ・ヴァイに近いセンスのアーミングプレイ、精密なピッキングで変拍子の中を駆け抜けるギタープレイがスリリングな一曲。アヴァンギャルドなエンディングセクションもわかる人にはわかるカッコよさ。

続く4・Airはクラシックの対位法を使用したと言われる通常のロックインストとは一線を画す至高の一曲。多重録音でクラシカルな旋律を徐々に構築していきますが、味付け程度のキーボードを除いて全編クリーントーンのギターサウンドのみ!

5~7曲目はマーティも一部ソロパートを弾いたりしていますが、(5・Temple of the Absurd、6・Eleven Blue Egyptiansはジェイソンとの共作)、詳しい内訳は裏ジャケに載ってます。こういうところがシュラプネルレコードっぽいですね(笑)。

Temple of the Absurdはテンポ的には遅いもののゴリゴリのスラッシュ的リフとハーモナイズされた奇妙な旋律が印象的。

Eleven Blue Egyptiansではブルース進行のソロセクションが出てくる異色の曲ですが、あくまでロック、メタルギタリストが弾くブルースっぽさに終始しています。曲名のわりに、アルバム中で一番アメリカナイズされた曲と言えるかもしれません。

7・Dweller in the Cellarは次々と場面展開が起こり、譜面に表すとおそらくダルセーニョが一つしか出てこない強烈な一曲。後半テンポアップしてからのその後の展開はモロにCacophony的です。

ラストの8・Opus Pocusは東洋っぽさと西洋っぽい旋律が自然にブレンドされたイントロのメロディーに先ず耳が行きます。
隙間のあるリフの合間を緊張感のあるメロディーラインが流れるやはり一筋縄ではいかない曲。

とにかくギターだらけ且つ音楽的な情報量が多過ぎるため、普段からHR/HM系の音楽を聴き慣れている人でも爽快感は味わえないでしょうけど、徹底した楽曲の構築美と脅威のギターテクニックはやはりエレクトリックギターをプレイする者であれば一度は聴いておきたいアルバムです。


★Altitudes


★Air


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